
森で生きる理由
登山歴30年以上、山が好きすぎて、山の中で働くため、滋賀県の林業専門職になりました。今は、自然と人を繋ぐことをコンセプトに、森林や自然のことを多くの方に伝える活動をしています。
自然は美しい、その美しさを見るために山に登っていたのだな、と最近気が付きました。冬山や岩登りをはじめ、いろんな方法で山を登りました。その中でも、日本独自の登山方法、沢登りが1番綺麗で好きです。日本は本当に、水と森が美しい国だと思います。
自然は私に、信じられないほどの美や喜びを与えてくれました。多くの経験を山にもらい、とても感謝しています。相方の実さんは山仲間として出会いました。
趣味で山を登りながら、仕事も山の中。森林の現状を知り、森について深く考えるようになったのは仕事のおかげです。森は深く、重い、たくさんの課題を抱えています。

暮らしを見つめて
子どもができて、住まいも自然豊かな甲賀の里山に。
手仕事に向き合うようになったのは、子どものおかげ。赤ちゃんを担いで山登りしましたが、それでも思うようには登りに行けず、暮らしに目を向けさせてくれました。自然の恵みを暮らしに生かす、その学びは驚きと発見の連続でした。
この頃から漠然と、植物から何かを作ったり、季節ごとの手仕事をしたり、さながら森に住む魔女のようになってみたいと思い始めます。子どもは男の子が2人、小さい頃の子育ては本当に大変で、癒しを求めてママ友と外遊びの会を始めたのが2010年。
その翌年に起きた東日本大震災が、私の人生への向き合い方を大きく変えました。

自分ができることを
それまでは、自分が楽しければいいという考えでしたが、社会を変えていくために自分に出来ることをしようという考えにと変わりました。
”小さすぎて何の影響もないかもしれないけれど、それでも、自分に出来ることをしよう”
そうして始めたのが、大人も子供も、一から自然を学ぶ場所「くぬぎの森自然遊び広場&山の暮らし学校」 そして、地元のおじさんたちと森林保全と地域振興を実践する「甲賀木の駅運営委員会」です。
森林総合監理士として県で仕事をしながら、プライベートでこの2つの会を運営。子育てと仕事と活動、それから大好きになった手仕事でしたが、ちょっと体が足りません。相方の実さんが先に早期退職して家を支えてくれていたので、何とかなったのだと思います。

HareMoriのはじまり
その実さんが、庭にアトリエを立ててくれました。里山実験室HareMoriの誕生です!あまりに素敵な場所で、私はここでたくさんの人と自然を知る喜びを分かち合いたいと思いました。
森や自然を守る行動が起こせる人は自然を愛している人だと思うのです。
単に「森を守ろう」と言われても何もできない。
みんながもっと森に入って、自然の美しさやたくさんの恵みを味わい喜び楽しんで、体で知ること、実感することを大切にしています。そうして、本当の意味で自然に目を向ける人を増やしたいと考えています。

| 1990 | 滋賀県立湖南農業高校食品化学科卒 | 陸上部中長距離、心身を鍛えていたと思う |
| 1994/3 | 岐阜大学生物資源利用学科卒 | ツキノワグマ研究グループと山岳部を兼部 |
| 1994/8 | ヒマラヤ遠征 | 卒業後、就職せずに岐阜大山岳部の学術登山隊でヒマラヤカラコルム山脈の未踏峰の山、麒麟峰(キリンホウ)7,100mに初登頂。翌年、ヒマラヤングリーンクラブの遠藤氏に誘われパキスタンの山にも登る。 |
| 岐阜県立加茂農林高等学校非常勤講師 | ||
| 1996 | 滋賀県庁に林業専門職で入庁 | 長年、林業普及指導に従事。ほぼすべての休日を登山についやす。出産するまで、年末の紅白は雪山のテント中で聞いていたのが自慢 |
| 2020 | アトリエができる | |
| 2022/3 | 滋賀県庁 早期退職 | |
| 2022/4 | 里山実験室HareMori スタート | 他に、滋賀もりづくりアカデミー講師 緑の雇用事業講師 やまのこ事業巡回講師など滋賀県の林業普及事業に講師として関わる。 |
| 琵琶湖博物館特別研究員 | ||
| くぬぎの森自然遊び広場&山の学校 | ||
| 甲賀木の駅運営委員会(https://koka-kinoeki.org/) |